第63回 写真道展 入賞作品・入選者発表

【総評】

道内最大規模の写真公募展「第63回写真道展」には439人から5660点の応募があり、2月27日、28日の両日、2人の招聘審査員を交え、総勢27人の審査員で慎重かつ厳正な審査をした結果、270点の入賞・入選作が決まりました。入賞入選の皆さま、本当におめでとうございます。
 全体的な感想としては、特に突出した作品はありませんでしたが、それぞれの感覚でカメラアングル、レンズワーク、仕上げの色彩濃度などに工夫した跡が見られ、楽しみながら審査させていただきました。
 一方、第2部、第3部では類型の作品も多く、若干ですが、応募規定外の写真が見られたのは残念です。私は常に「写真とは感動の表現である」をモットーに、被写体と向き合っています。創作ではなく、真実と向き合い、森羅万象、喜怒哀楽の一瞬に感動を覚える鋭いカメラマンになってください。
 特に1部の「自由」は最も感性の一瞬が発揮できる分野です。感動の一瞬を記録してください。
 第2部の「観光・産業」は道内での撮影に限定されているため、類型作品が多く、題材を探しあぐねているような気がします。
 第3部の「ネイチャーフォト」は、北海道が野生の宝庫といわれ、動植物に恵まれ、被写体に事欠かないため、出品数は多いですが、それだけにやはり類型の作品が多く選考にも慎重になります。せっかくの良い作品でも、動物園内とか餌付けとわかるものは選考外となりますのでご注意ください。
 総じて最近の機械の進歩とプリント技術の向上で素晴らしい作品を見せていただいたことに感謝しながら、審査を終えることができました。
 来年の64回展に今年以上の出品者、出品数とさらに多くの感動をお寄せくださることを期待しています。

審査委員長 奥野時夫(おくの ときお)

個展「野生の仲間たち」を1993年に札幌で開催。その後、大阪、福岡などでも個展を開く。2006年信毎書籍より「アジアの風に誘われて」を出版。北海道写真協会写真道展審査会員。釧路市在住

<作品名をクリックすると別窓で作品が見られます。Javaを有効にして、ポップアップウインドウを許可して下さい>
第1部(自由)
一席 文部科学大臣賞 安田 敏彦(札幌) 空の道しるべ
二席 北海道知事賞 伊藤 博章(札幌) 働く女(ひと)
二席 北海道教育委員会教育長賞 鳥海 政史(室蘭) 時をとめて
二席 北海道新聞社賞 平崎  進(札幌)
二席 道新文化センター賞 清水  孝(音更) 通信中
三席   池田 政人(旭川) 霧の中
三席   大場 範子(苫小牧) 能舞台
三席   香取 征子(札幌) スクランブルの女(ひと)
三席   木村 克己(岩見沢) スロープ
三席   友広 茂夫(岩見沢) 落陽(ゆうひ)
三席   吉田清治郎(旭川) 夏に残されて
三席   若林  進(余市) 雲間

(クリックするとpdfで入選者名と作品名が閲覧できます)

第2部(観光・産業)
一席 国土交通大臣賞 中神由美子(札幌) 氷海を行く
二席 札幌市長賞 峯岸 弘法(伊達) 勇姿
二席 道新観光賞 今  明美(札幌) アイス アイランド
三席   香取 征子(札幌) 収穫後はまかせて
三席   杉田 良二(帯広) 職人
三席   松坂 正彦(釧路町) 昆布森の浜で・・・
(クリックするとpdfで入選者名と作品名が閲覧できます)
第3部(ネーチャーフォト)
一席 写真道展大賞・環境大臣賞 小林 正輔(根室) 朝焼けのなか
二席 北海道写真協会賞 沢田 行子(岩見沢) 光の中で
二席 ニトリ賞 今 明美(札幌) 双子ちゃん誕生
二席 北海道新聞野生生物基金賞 林田 定昭(釧路) 世にも希少、ラッコの母子
三席   伊藤 泰愛(札幌) スズメの羽ばたき
三席   堰代 剛幹(訓子府) 氷瀑造形
三席   中家 秀夫(根室) 攻めあい
三席   山田 清悦(北斗) 絶体絶命
(クリックするとpdfで入選者名と作品名が閲覧できます)

【巡回展日程】上記以降各地位の巡回展を行います。日程はこちらから